今年の青空例会は、京阪京津線・大津線(正式には石山阪本線の様ですが便宜上、以下このように記します)と過去の京阪名車の探訪でした。前日の天気予報に反して、当日は快晴で、絶好の屋外活動日和となりました。もう少し紅葉が進んでいれば、さらに良い旅となったことでしょうが、そこまで望むのは一寸贅沢が過ぎますでしょうか。
まずは、大河ドラマ「光る君へ」の主人公 紫式部 に縁の深い、琵琶湖畔の名刹石山寺へJR石山駅から大津線で向かいました。駅も寺院も、大河ドラマにあやかって紫式部を扱った、展示、催しが多数設けられていましたが、鉄分中心の私たちは本堂の参拝のみとさせていただきました。
石山寺は、2線3面ホームの終端駅で2線交互の運用となっています。車両は、幅が非常に狭く、軌間は標準軌(1435mm)ですが乗車した感じはまるで四日市の「あすナローゲージ」の車両の様です。往路は、標準塗装でしたがラッピング車両も多数あり、復路は鉄道娘のキャラ付車両でした。撮影を行っていた時、たまたま「リアル紫式部!?」と思えるような方が「光る君へ」バージョンの車両に乗り込む場面に遭遇しました。
京阪石山寺駅から琵琶湖畔のびわこ浜大津まで、大津線で移動しました。びわこ浜大津は、石山ー坂本間の大津線の中間駅で、京阪三条からの京津線が三角形に接続しています。京阪三条からの車両(800系)は京都市営地下鉄にも乗り入れており、幅は大津線に合わせた狭い寸法ですが、長さは16mで4両編成で運用されています。この編成が、道路上の併用軌道を走行してくる光景は圧巻です。
大津線の主力は、600形と700形です。標準塗装は、京阪本線の普通車と同じ緑と白の塗り分けに黄緑の帯ですがラッピング車両も相当数あり、びわこ浜大津駅では頻繁に見ることができます。上左:標準塗装の700形 上中:機関車トーマスの600形 上右:光る君への600形 下3枚は、絵本作家 谷口友則氏の「サンタクロース」の700形。
びわこ浜大津から京阪三条を結ぶ京津線には、東山と逢坂山の2箇所の山越え区間があり、40~66.7‰の急勾配と連続する急カーブを走行する事が魅力です。先頭車、運転席の後ろに陣取って勾配票、曲線半径表示と速度票を確認しながら乗車する事をお勧めします。京阪三条からは、急行に連結されている「プレミアムカ―」に乗車して「樟葉駅」まで移動し、駅前のショッピングモール内に静態展示されている、京阪の名車を見学しました。展示は、テレビカーとしても名を馳せた特急車3000系の制御車3550と、ラッシュ時と通常時で5扉と3扉に運用を変更し、5扉使用時にはその部分のシートが上昇してスペースを稼ぐ5000系の2形式で京阪ならではの車両を中心にとして、京阪電鉄の沿革、車両の変遷などのパネルがあります。また、新・旧運転台を模した運転シミュレータ、京都を中心とした風景を再現したHOとNが同居するレイアウトもありました。
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